iDeCo 2026年改正で掛金上限が月6.2万円に!変更点まとめ

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iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金上限が、2026年12月の制度改正で大幅に引き上げられることが決まりました。会社員の場合、最大月6.2万円まで拠出できるようになり、節税効果も大きく拡大します。この記事では、iDeCo 2026年改正の変更点を加入者区分別にわかりやすく解説し、具体的な節税シミュレーションや注意点までまとめています。

iDeCo 2026年改正の全体像|何がどう変わる?

改正の施行スケジュール

2026年のiDeCo改正は、2段階で施行されます。まず2026年4月に企業型DCのマッチング拠出の上限制限が撤廃されます。続いて2026年12月1日に掛金上限額の引き上げと加入可能年齢の拡大が施行され、実際の新上限額での引き落としは2027年1月26日分から開始されます。

つまり、2026年中に手続きを済ませておけば、2027年1月から新しい上限額での積立を開始できるということです。

改正の3つの柱

今回のiDeCo改正には、大きく分けて3つのポイントがあります。

  • 掛金拠出限度額の引き上げ:会社員は最大月6.2万円、自営業者は月7.5万円に拡大
  • 加入可能年齢の拡大:現行の65歳未満から70歳未満に引き上げ
  • マッチング拠出の上限撤廃:企業型DC加入者の自己拠出の自由度が向上

これらの改正により、iDeCoはより多くの人がより多くの資金を非課税で運用できる制度へと進化します。

加入者区分別の掛金上限|改正前後を比較

改正前後の掛金上限額一覧表

加入者区分ごとの掛金上限額を改正前と改正後で比較すると、以下のとおりです。

加入者区分改正前(現行)改正後(2026年12月〜)増加額
自営業者(第1号被保険者)月68,000円※月75,000円※+7,000円
会社員・企業年金なし(第2号)月23,000円月62,000円+39,000円
会社員・企業型DCのみ(第2号)月20,000円月62,000円※※+42,000円
会社員・DB加入(第2号)月12,000円月62,000円※※+50,000円
公務員(第2号)月12,000円月62,000円※※+50,000円
専業主婦(夫)(第3号被保険者)月23,000円月23,000円変更なし

※自営業者は国民年金基金・付加保険料との合算枠です。
※※企業型DC・DB等の事業主掛金との合算で月62,000円が上限となります。

最も恩恵が大きいのは会社員・公務員

今回の改正で特に注目すべきは、会社員と公務員の掛金上限が大幅に引き上げられる点です。企業年金のない会社員は月23,000円から月62,000円へ約2.7倍に拡大。公務員やDB加入者は月12,000円から月62,000円へと、実に約5.2倍もの引き上げとなります。

一方、第3号被保険者(専業主婦・主夫)の掛金上限は月23,000円で据え置きとなっています。

iDeCo掛金増額による節税シミュレーション

年収別の節税効果を計算

iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象となるため、掛金上限の引き上げは直接的に節税メリットの拡大につながります。企業年金なしの会社員が、改正後に月62,000円を満額拠出した場合の年間節税額を年収別に試算しました。

年収(課税所得)所得税率年間掛金年間節税額(所得税+住民税)
400万円(税率10%)10%744,000円約148,800円
600万円(税率20%)20%744,000円約223,200円
800万円(税率23%)23%744,000円約245,520円
1,000万円(税率33%)33%744,000円約319,440円

※住民税10%を含めた概算です。実際の節税額は各種控除により異なります。

年収600万円の会社員であれば、年間約22万円の節税が可能です。現行の月23,000円拠出時の年間節税額が約82,800円(同条件)ですから、節税効果は約2.7倍に拡大します。

20年間の運用シミュレーション

月62,000円を年利5%で20年間運用した場合のシミュレーションも見てみましょう。

  • 積立元本:62,000円 × 12か月 × 20年 = 14,880,000円
  • 運用益(税引前):約10,670,000円
  • 合計資産:約25,550,000円
  • 節税効果(所得税率20%の場合):約4,464,000円

運用益が非課税になるiDeCoの特性を活かせば、20年間で約2,500万円以上の資産形成が期待できます。さらに拠出時の節税分を合わせると、トータルメリットは非常に大きくなります。

加入可能年齢が70歳未満に拡大

65歳から70歳未満への引き上げ

現行制度ではiDeCoに加入できるのは65歳未満(国民年金被保険者である場合)ですが、2026年12月の改正で70歳未満に引き上げられます。これにより、60代後半でも引き続きiDeCoで積立を続けることが可能になります。

定年延長や再雇用で65歳以降も働く方が増えている現状を踏まえると、非常に実用的な改正といえるでしょう。ただし、加入には国民年金の被保険者であることが引き続き必要です。

60代後半のiDeCo活用ポイント

65歳以降もiDeCoを活用する際に押さえておきたいポイントは以下の3つです。

  • 受取開始年齢は75歳まで:加入年齢が延びても、受給開始は75歳が上限のまま
  • 運用期間が短い分リスク管理が重要:65歳から始める場合は、債券型など安定した商品をポートフォリオに組み込む
  • 退職金との受取タイミングに注意:退職所得控除を最大限活かすには、受取順序とタイミングの計画が必要

受け取り時の注意点|10年ルールの改正

退職所得控除の「10年ルール」とは

iDeCoの改正とあわせて知っておきたいのが、退職所得控除に関する「10年ルール」です。2026年1月1日以降に受け取る退職一時金から適用されるこのルールでは、退職金を先に受け取った場合、iDeCoの退職所得控除をフルに使うために必要な空白期間が従来の5年から10年に延長されました。

たとえば、60歳で退職金を受け取った場合、iDeCoを一時金として退職所得控除をフル活用するには、70歳まで待つ必要があるということです。

一時金と年金のどちらで受け取るべきか

iDeCoの受け取り方法には「一時金」「年金」「併用」の3パターンがあります。10年ルールの改正を踏まえた選択のポイントは以下のとおりです。

  • 一時金受取:退職所得控除が適用され税負担が軽い。ただし10年ルールに注意
  • 年金受取:公的年金等控除が使えるが、雑所得として課税される可能性がある
  • 併用:一部を一時金、残りを年金で受け取ることで、控除を最大化できるケースもある

最適な受取方法は個人の退職金額やiDeCo資産額、他の所得状況によって異なります。判断に迷う場合は、ファイナンシャルプランナーへの相談がおすすめです。FP相談「ガーデン」では、iDeCoの受取戦略について無料で相談できます。

iDeCoを始めるならどの証券会社がおすすめ?

主要ネット証券のiDeCo比較

iDeCoの口座は1人1つしか持てないため、証券会社選びは重要です。主要ネット証券のiDeCo比較は以下のとおりです。

証券会社口座管理手数料(月額)取扱商品数特徴
SBI証券0円(※)約38本セレクトプランの低コストファンドが充実
楽天証券0円(※)約36本楽天経済圏との連携、管理画面が使いやすい
マネックス証券0円(※)約27本低コストインデックスファンドのラインナップが充実
松井証券0円(※)約40本業界最多水準の取扱本数、サポートが手厚い

※運営管理機関手数料が0円。別途、国民年金基金連合会・信託銀行への手数料(合計月171円)がかかります。

掛金増額を見据えた証券会社の選び方

2026年12月の改正で掛金が大幅に増額できるようになるため、以下の点を重視して証券会社を選ぶとよいでしょう。

  • 低コストのインデックスファンドが豊富か:掛金が増えるほど、信託報酬の差が運用成績に影響する
  • 運営管理手数料が無料か:主要ネット証券はいずれも0円だが、銀行系は有料の場合がある
  • 商品の入れ替え・追加に積極的か:長期運用のため、今後の商品拡充も重要なポイント

まだiDeCo口座を持っていない方は、改正前の今のうちに口座開設を済ませておくことをおすすめします。口座開設から運用開始まで1〜2か月かかるため、早めの準備が大切です。

まとめ|iDeCo 2026年改正で老後資金準備が加速

iDeCo 2026年改正のポイントを改めて整理します。

  • 2026年12月から掛金上限が大幅引き上げ(会社員は最大月6.2万円)
  • 加入可能年齢が70歳未満に拡大
  • 2026年4月にマッチング拠出の上限制限が撤廃
  • 退職所得控除の空白期間が5年から10年に延長(10年ルール)
  • 第3号被保険者(専業主婦・主夫)の上限は据え置き

今回の改正は、特に会社員や公務員にとって大きなメリットがある内容です。掛金の増額による節税効果と、非課税運用のメリットを最大限に活かすためにも、早めに情報を整理し、自分に合った運用プランを検討しておきましょう。

iDeCoの受取戦略や資産配分に不安がある方は、専門家への相談も選択肢の一つです。FP相談「マネマッチ」では、iDeCoとNISAを組み合わせた資産形成プランを無料で相談できます。

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